イラストレーション・絵本・展示などの御案内

2011年9月アーカイブ

iPad アプリ、パレットについて

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 おかげさまで一昨日、アプリがリリースされました。
日本語版『ここにいるよ!めいろないきものたち』、英語版  Here I am ! The A-mazing Little Creaturesは、物語のなかで迷路を楽しむような構成になっているのですが、2006年絵本発売当時の展覧会でも、会場で迷路をだとるばかりでなく「ぬり絵」をする人がけっこういらっしゃいました。小さいお子さんなどは余白に思いのまま絵を描いて、自分でお話しをつくったり......作者の予想もつかない楽しみ方をみつけてくれるものです。
 絵本や展示では、マーカーの色も限られていましたが、アプリには多色パレットがついています!画像でご覧のように (これは英語版) 14色があらかじめ用意されているほかに、RGBスライダと透明スライダで中間色もだせるようになっています。線の太さも調節できます。おまけに迷路の部分は消すこともでき、私の絵はほぼ原型をとどめないことに(!)。このサイトで紹介されている最下段のスクリーンショットの右ふたつは、タナカ印刷 (以下T社) 内部の方の「ぬり絵」作品です。こんなふうに、おえかきソフトとしても充実していますので、どんどん物語を浸食して(?)自由に描いて欲しいと思います。
ところでRGBスライダって......

iPad アプリ、音楽について

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 今回のアプリの音楽は中村遼氏によるものです。発売元タナカ印刷(以下T社)のディレクターN氏のつてなので、私はそれまでに面識もなければ作品を聴いたこともなく正直やや不安だったのですが、中村氏のバンド The Future Ratio のサイトや、アニメ用に作曲した作品などを聴き、期待をいだきつつ、作者としての希望を伝えることになりました。音楽をどうせよこうせよと言う言葉も持ち合わせていないので、絵本の狙いや表したい気分をN氏を通じて中村氏にリクエスト。よく覚えていないのですが「楽しい散歩で、つい長く歩いてしまう話なんだけど、どこか間抜けたユーモアが欲しい、それでいて不安も感じるような......」と。こんな発注でよろしかったでしょうか?って感じです。なにしろ中村氏もT社も私もアプリ制作はじめてなのです。ところが、というか期待どおりというか、最初に送られてきた曲で、「このひとは掴んでくれている!」と思いました。その後、微調整はしましたが、もとの曲ほぼそのままで、私はとても気に入っています。ぜひ音にも注目(注耳?)してください。 (画像は「散歩」のはじまる場面)

「めいろ本」が iPad アプリになりました。

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 2006年に発刊された「ここにいるよ!めいろないきものたち」" Here I am ! The A-mazing Little Creatures" が装いもあらたに"電子書籍" となりました。iPad アプリです。9月12日App Store より発売予定です>発売されました! (画像はトップページ)

 オリジナルの絵本をみていただければ分かりますが、この絵本は読者の方に何度でも迷路をためしていただけるように、ブックカバー(ケース)そのものが透明プラスチックになっていて、その上から添付のマーカーで線を描くことが出来る、そして迷路のぐるぐる感もだすべくリング綴じという、「理にかなった」デザインだったのですが、これを実現するのにたいへんなコストがかかり、値段も高くなってしまいました。しかも、カタチが流通に適しておらず、書店でも扱いにくいことに......
 結果「アート本」として評価されたことは嬉しいのですが(イタリアのOPLAコレクション収蔵)、本は「より多く、より広く、より長く」読まれたい、と常々思っているので、目指すところはそこではないのでした。

 当時はiPadも無かったし、これを電子書籍で表現するなんて考えてもいませんでしたが......いざこうしてアプリになると、最初からこうあるべきだったとさえ思えるほど、この絵本の内容は "電子書籍" の仕様に合う。ストーリーだけを追うことも出来れば、迷路あそびだけ楽しむこともできる。迷路をたどって、消せる。ついでに塗り絵もできる。大きさや質感 (A4くらい、表面ツルツル) は iPad とほぼ同じ。なんと幸せな組み合わせでしょう!おとなも子どもも楽しめる作品になったと思います。

7月のご挨拶 保存

7月、特別な夏

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 今年の夏もまた猛暑になるような予感がします。そしてこれからは節電の夏。電気をたくさん使わなくても、健康で、そこそこ快適な生活が送れるような工夫が必要になりますね......。エネルギー政策をめぐる報道を見聞きしていると、そこには私たち一般市民のわからない力が働いているように感じますが、安心して暮らせる未来へと大きなうねりが生じていることを信じ、そのために出来ることはしてゆきたいと思います。

 5月末から6月前半まで、所用でフランスに行ってきました。旅の写真や報告などたくさんお伝えしたいことはあるのですが、絵を描くことを最優先していると、なかなか......。

 ところで、フランスでも出会うひとにみな「たいへんな目に遭ったね、日本は大丈夫か?」「日本人の忍耐力はすばらしいね」などと言われました。震災後3ヶ月の日はパリにいて、被災地を取材したTV番組を見ましたが、そこに映っている東北の方々の、苦境にあっても穏やかに前を見据えている姿がとても気高く見え、世界の多くの人々が日本の苦境を案じ、応援してくれる気持ちがわかるような気がしました。


2011年7月1日


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