イラストレーション・絵本・展示などの御案内

How to Draw の取材をうけて

 Bird_in _Paradise02.jpg

このたびイラストレーションファイルWEBニュースのHow to Draw第一弾で取材をうけましたが、この機会に思い出したことなど綴りたいと思います。
「桃源郷」を描くにあたって資料にしたのが以下2冊の本。

Aust_books.JPG
左: 60 camera studies of Australian Birds
右: Australia's Western Wildflowers

 私は小さいころ、親の仕事の都合でオーストラリアで過ごしたのですが、当時から家にあった本です。
 まず左の鳥の本。1969年発行ですが、日本に帰国してのちも、忘れては思い出し探し出して、忘れては思い出し探し出して......を繰り返し今もまた見続けているものです。この本の影響で鳥が好きになったのか、そのまえから好きでこの本を気に入ったのか......
 タイトルさえ気にしたことはなかったのですが、サブタイトルに"Australian Women's Weekly presents ......"と書いてあり、検索したら今もこの雑誌のサイトがありました!いかにもゴシップマガジン!直訳してまさに「週刊女性」......!?
 あとがきには発行の目的として「オーストラリア原産の鳥類に興味をもってもらうため」とあり、調査〜研究機関への寄付などを募っているので、慈善事業の一環で作ったムックのようにもみえます。あるいは週刊誌の付録?このムックが、たまたまその時期に赴任した日本人一家の手にわたり、そこにいた少女の一生の愛読書になるとは......

中の見開きはこんな
Aust_book_a01.JPG
Aust_book_a02.JPG

 もう1冊は、西オーストラリアの植生の本、1968年。実はあまり気にしていなかった本ですが、なんとなくいつも本棚にささっている、その「背」を見ていたので、ふくよかで肉感的は花や果実をを描きたいと思ったときに「!」とひらめいて、本当に久しぶりに取り出してきました。
 今回は、この写真集のなかの特定の植物をスケッチしたわけではないのですが、その豊かな雰囲気〜イメージを吸い込むような気持ちでじっくりと眺め、深く呼吸してゆっくりはき出すように、絵を描きました。

Aust_book_b01.JPG
↑見返しのデザインがカッコイイ!
↓植物の本ですが、花粉媒介者としての鳥の姿も。

Aust_book_b02.JPG
 本て、だから素敵。
 たまたまの出会いが一生のつきあいになったり、ほとんど忘れていたのに、あるとき急に大切になったり。いろいろな持ち物の中に埋もれながらも、時間が経っても、引越をしても、ここまでついてきて今ここに在るのが奇跡のような。そういえばアレどうしたかなと行方不明が残念な本も......記憶の本棚におぼろげながら、それはそれで存在感はあるのだけど。

 出版ありがとう。出会えてよかった。その存在が、確実に私の人生を豊かにしてくれているのです。